自然対数の底eの定義式を自分で導く


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自然対数の底eの定義式といえば

{ e = \lim_{t \to 0} (1+t)^{\frac{1}{t}} }

ですが、極限にとばすのは0だったか無限大だったか、右肩の数字はtだったか1/tだったかなど、よく忘れます。この式を丸暗記する代わりに、この式の導き方自体を覚えるのが良い方法です。

ax微分を定義から計算すると、

 \displaystyle (a^x)' = \lim_{t \to 0} \frac{a^{x+t} - a^x}{t} = a^x \lim_{t \to 0} \frac{a^t - 1}{t}

となります。ここで \displaystyle \lim_{t \to 0} \frac{a^t - 1}{t} の部分が1となれば、ax微分した結果がaxとなり美しい、ということになります。

そのためには、a^t - 1 = tが必要です。これをaについて解くとa^t = t+1からa=(t+1)^{\frac{1}{t}}となります。これで最初に述べたeの定義式が導けました。

論理的に上記の展開が正しいかは保証できませんが、当初の目的であった定義式を思い出すことはできるようになります。